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Q.肩こり、腰痛に対するボツリヌス療法の研究は?

A.世界中で行われている

 

肩こりがボツリヌス療法で根本的に軽くなるのは、

緊張した肩の筋肉を強制的に数か月緩めることで、「肩こりがないのが自然な状態」と脳が認識するため

であることを前回お話しました。

 

今回は、重症の肩こりに対するボツリヌス療法の論文(神戸大学、兵庫医科大学)についてご紹介します。

 

 

ここでは、26症例(男性12症例、女性14症例)、平均年齢58.6歳に対し、
ボツリヌス毒素100単位を肩から頚部にかけての持続性緊張状態にある筋群に施注し、

4週ごとに12週まで追跡調査しています。

 

痛み・こわばりが「半減」し、気分も改善しています。

 

最初にこの論文を読んだときは、そんなバカな!と思いました。

長引く痛みが「半減」するなど、今までの私の常識にはなかったからです。

しかし、当院でも肩こりに対するボツリヌス療法を積極的に行うようになると、それこそ半減以上の成績を出せるようになり、患者さんに大変喜んで頂けるようになりました。

 

痛みに対するボツリヌス療法は米国、欧州はもちろん世界中で行われています

PubMed(米国NIHが運用する世界的な医学論文データベース)でも3,000件近くヒットし、年々増えているところです。

 

日本ではまだまだ主流ではありませんが、ペインクリニック誌に、寺本純先生が「オフラベルボツリヌス治療」に関する連載を書かれているので、ご興味のあるDr.はPubMedでの検索も併せ、是非ご一読をお勧めしますニコニコ

ペインクリニック 39(12): 1651-1651, 2018.

ペインクリニック 40(1): 113-115, 2019.

ペインクリニック 40(2): 257-259, 2019.

ペインクリニック 40(3): 401-403, 2019.

ペインクリニック 40(4): 565-567, 2019.

ペインクリニック 40(5): 715-717, 2019.

ペインクリニック 40(6): 835-837, 2019.

ペインクリニック 40(7): 993-997, 2019.

ペインクリニック 40(8): 1113-1114, 2019.
 

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